2007年12月16日

『短編バイロン詩集』04我は御身の泣くを見たり

  第四、我は御身の泣くを見たり

  (一)

我は御身の泣くを見たり──大きく閃めく、涙は、
翠碧の其眼より流れぬ、
而して我はそを、菫をこぼる、
麗はしき露に非らずやと思へり、
我は御身の微笑するを見たり──御身の傍に、
青玉の光は輝かずなりぬ、
さはれそは、御身の目に宿る、
快活なる美しき光には及ばざりき。

  (二)

雲は遙か彼方の太陽より、
深く鮮かなる色彩を受くるも、
落ちかゝる夕暮の影を空より拭ひ得ざるが如く、
御身の優しき微笑は、温和なる其心に、
それ等の清く鮮やかなる悦樂を分ち、
その光煦はその胸を照らし、
一種の熱情を後に肩むるなり。



底本:
国立国会図書館 近代デジタルライブラリー『バイロン詩集』24コマ〜


posted by 天城麗 at 16:24| Comment(0) | 短編バイロン詩集 | 更新情報をチェックする
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