2008年07月25日

『短編バイロン詩集』24印度人の歌調

  第廿四、印度人の歌調

  (一)

あゝ!我が淋しき淋しき──淋しき──枕!
我が懷しき戀人は何處いづくぞよ、我が戀人は何處ぞよ、
恐ろしき我が夢に見しは彼の帆船なるや!
あゝ遙か──遙か彼方かなたに!而して波のまに/\漂ひて!

  (二)

あゝ!我が淋しき──淋しき──淋しき枕!
彼の優しき額を置きし我がかうべは何故痛むぞや、
あゝ如何に長き夜もすがら哀れにたゆみて、
我がかうべ御身の上に楊柳の如く垂るゝにや──

  (三)

あゝ! 御身我が悲しきびしき枕!
願はくは斷腸の思ひを和らぐる優しき夢を送れ、
覺めつゝ御身の上に濺ぐ我が涙の報いとして、
波を打ち越へて彼の歸るまで我を死なざらしめよ──

  (四)

さはれ御身若し彼を見んと欲せば、
一度なりと再び此腕に懷かしき彼を抱かしめよ、
我は嬉しさの餘り死すとも憾みなし!
あゝ!我がびしき胸!おゝ我が淋しき枕!

底本:
国立国会図書館 近代デジタルライブラリー『バイロン詩集』71コマ〜


posted by 天城麗 at 00:00| Comment(0) | 短編バイロン詩集 | 更新情報をチェックする
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